幸民麦酒 – 幕末の麦酒 復刻版 幕末に日本人が最初に造った麦酒 by 小西酒造
皆さん、日本人で一番最初に麦酒を醸造した人が誰かご存知ですか。
それは、幕末の蘭学者「川本幸民(かわもと こうみん)」だと言われています。
「ビール礼賛 山本幸雄著」によると、
幕末の嘉永六年(1853年)に、アメリカ使節のペリーが艦隊を率いて入港した際のお土産品に「土色を呈し、おびただしい泡をたてる酒」が3樽あったそうです。
この時、艦隊の接待役を務めたのが、蘭学者の川本幸民です。同年、川本幸民は自宅の庭で蘭書記載の製法に従い、ビールを試醸したとされています。
なお、古地図によると、川本幸民の自宅は、現在の茅場町近辺にあったとのこと。
日本人が初めてビールを醸造したのが川本幸民だと言われる由縁です。
さて、今回、兵庫県の小西酒造さんが、当時のレシピを元に、川本幸民のビールを再現したのが、「幸民麦酒」です。
これは、川本幸民が兵庫県三田の出身だったため、小西酒造さんが手がけたとのこと。
当時、麦酒酵母が入手できなかったため、清酒酵母で代用した可能性が高いため、この「幸民麦酒」には清酒酵母も併用しているようです。
幸民麦酒 飲んでみました
色は、やや不透明の赤みがかったブラウン。
香りは透明感のあるミント系。ハッカのようでもある。ただし、強くは無い。
口に入れると、柔らかい苦みがジワッとやってきて、モルトの甘みも感じる。
飲み込んだ後は、下に旨みが残る。酵母由来だろうか。
アフターは、後味を残しながら、少しずつ消えていく。
幕末という時代を偲びながら、じんわりと味わう麦酒。
ここから、日本のビールは始まったのかも。
アルコール分:4.5%
原材料:麦芽、ホップ
製造所:小西酒造株式会社 長寿蔵
幸民麦酒 公式ページ
2014年12月16日