クラフトビール(ビール)の本を紹介 (2014年8月)
今年(2014年)は、クラフトビール(ビール)の本の出版がすごい勢いですね。
次々に出版されました。2014年8月現在、僕が購入&入手した本を一挙に紹介します。
乾杯! クラフトビール
取材密度が濃く、丁寧に丁寧に作られたクラフトビールの本。それは、インタビューの内容を見れば良く分かります。
8ブルワリーに取材し、ブルワーにインタビューした内容は、非常に細かく事実関係を拾っていて、これだけでもこの本を買う価値があります。
どんな思いでブルワーがビールを造っているのか、良く分かります。例えば、
- 「1パイント目の最初のひと口と4パイント目の最後のひと口が同じようにおいしいビールを造る。
- ランビックの醸造所で独特の土くさい匂いに触れ「これならできる!」と直感した。
- ブルワリー同士のコラボレーションは音楽のセッションに似ています。
- ドイツのセオリーよりも意図的に発酵温度を上げることで驚くほど豊かな香りが生まれた。
- 脂っこい料理とホップの苦みは相性がいい。ホップの個性が強いビールはもっと日本で飲まれていいはずです。
などなど。どの文章が、どのブルワリーかは、是非、本書にてご確認ください。ワクワクしますよ。
そして、ブルワリーだけではなく、お店も48店舗を独自取材にて掲載。こちらも読み応えがあります。
クラフトビール好きには、必携の書籍です。
THE CRAFTBEER BOOK:ザ クラフトビア ブック (柴田書店MOOK)
飲食のプロ向けの書籍、雑誌を出版していることで有名な柴田書店のMOOK。
ビールの造り方に始まり、スタイル、ビアレストランの紹介、ビールとフードのペアリング66種類、国別のクラフトビールの紹介、ガス圧の調整、ブルーパブを作る方法、原料の紹介と、クラフトビールについて網羅しています
。
しかも、視点はつねに提供する側(プロ)になっているのが、実に柴田書店らしい。クラフトビールを提供している人、提供しようと思っている人なら、一度は目を通しておきたい本。
ビールがわかる本 (e-MOOK)
世界22カ国、158種類のビールを詳細に紹介した本。基本知識としての、原材料、スタイルの紹介もあり。
日本では、18種類のクラフトビール(地ビール)を掲載。
世界各国の代表的なビールを知りたい人には、便利なガイドブック。
地ビールを極める本 (ぴあmook)
日本のクラフトビール(地ビール)ブランドに詳しくなれるMOOK。
巻頭には、日本の地ビールを提供するお店では、もっとも老舗と思われるポパイの青木さんのインタビューあり。
日本各地、98ブルワリーの歴史とビールを紹介。ビアスタイルやグラス、注ぎ方についても記事あり。
世界のビールについても、代表的な国やビールをビールを紹介している。
クラフトビールのブランドを網羅的に知るには良いMOOK。
別冊ワイナート 2014年 08月号 ビール基本ブック
「ワイナート」と言えば、ワインで有名な雑誌。そのワイナートが、本気をだして、クラフトビールを取り上げたMOOK。
巻頭が圧巻。新橋「ビアライゼ’98」の松尾さんと、同じく新橋の「ブラッセリービアーブルバード」の佐藤さんの、ビールを注ぐテクニック、哲学が素晴らしい。
次が、ビールの醸造工程の解説。この解説が非常に良くまとまっていて分かりやすい。
そして、ビアソムリエ世界チャンピオンによる、ビアテイスティングの解説。
さらに、日本および世界のブルワリーの紹介。その数、208。
ワインの世界から、ビールをまとめると、こうなるのかと感心させられるMOOK。
新東京ビアグルメ―おいしいビールが飲める116店 (散歩の達人テーマ版MOOK)
人気の雑誌「散歩の達人」が、まとめたクラフトビールのMOOK。
散歩の達人だけあって、東京のクラフトビールのお店を手際良く紹介。全部で116店舗。
ビアガーデンや角打ちの酒屋、イベントの紹介もあり。
他のクラフトビールの本とは、少し違うお店が紹介されているのが「散歩の達人」らしい。
ビアびより (エンターブレインムック) [ムック]
クラフトビールのイベントは多い。特に昨年(2013年)から今年(2014年)は、とても多い印象。
そのビールイベントを手際よくまとめて紹介しているのが、「ビアびより」。ビールのイベントを知りたいと思ったら、このムックは頼りになります。
イベント以外にも、ビア・マリアージュ、家飲み、グラスなどについても紹介。
食楽 2014年 07月号 [雑誌]
美食にこだわる雑誌「食楽」が、ビール特集を組みました。
「食楽」らしく、食に重心を置きつつ、おいしいビールが飲めるお店を紹介。
イタリア、ベルギー、和食、野菜にこだわったお店など、どれも美味しそうで、見ているだけで行きたくなります。
そして、ビールに合うおつまみのレシピが紹介されているのもいいですね。「万願寺唐辛子とみょうがの味噌和え」、「カマスのむしり」なんて、最高です。
ビールもいいけど、食にも妥協したくないという人におすすめ。
GQ JAPAN (ジーキュー ジャパン) 2014年 08月号 [雑誌]
なぜ、GQ がここに登場する、不思議に思う方もいるかもしれません。なぜなら、GQ はファッション誌だから。
ところが、このGQ、とても濃いクラフトビールの特集を組んでいるのです。
なんといっても、この特集においては、クラフトビール・ムーブメントの発信地である、アメリカから見たクラフトビール事情が詳しく掲載されています。
なぜ、クラフトビールが広まったのか、という図はとても参考になります。そして、食との融合。
アメリカらしいのが、「マイクロブリュワリーを始めてみよう!」という企画ページ。双六になっていて、楽しめます。
日本のシーンからは、ベイブルーイングヨコハマと、トーキョー・ビア・ポーターが紹介されています。
ビール事典 (贅沢時間シリーズ) [単行本]
ビールの楽しむための知識が詰まった本。ビールはなぜ美味いのか。ビアスタイル85種類の解説。
プロが薦めるビール、144種類。そして、ビールとフードのマリアージュ。
ビールの世界にちょっと踏み込んでみたいあなたにおすすめ。
ビールの図鑑 [単行本]
世界のビールを国別に130種類以上紹介。ビアスタイルも、国別に手際よくまとめられています。
ビールの説明は、ひとつひとつテイスティングノートが記載されているのがいいですね。
製造工程、ビールの保存方法、注ぎ方、ビールの豆知識などもあります。
ビールを知る本 [同人誌]
「悪人酒場」発行の同人誌。
内容は、ビールのスタイル、原料、製法、イベント、保管方法、注ぎ方などを、全20ページの中に凝縮されています。
この本、一冊あれば、ビールの入門として十二分な知識を得られるのが魅力。
そして、レイアウトや印刷がとても綺麗なのが印象的な同人誌です。
購入できるのは以下の店舗。
・目白田中屋 様
http://tanakaya.cognacfan.com
・COMIC ZIN 様
http://www.comiczin.jp
実店舗は新宿店、秋葉原店の2店舗。さらにネットによる通販での購入も可能。
http://shop.comiczin.jp/products/detail.php?product_id=20754
ゆるびー。[同人誌]
クラフトビールを好きになった人が、次になにをしたらいいのか、というアドバイスに応える同人誌。
そして、ビールファンを結んでいる人へのアンケートを掲載。ビールのイベントを企画したり、映像製作、同人誌、ビアサーバー職人、Webサイト運営などなど。
(ちなみに、僕もアンケートの回答で登場してます。)
購入できるのは、下北沢の北沢小西酒店さんが確実だそうです。
まとめ
ざっと13冊を紹介しましたが、まだまだたくさんの本が出版されています。
今年出版された本に関わらず、ビールに関して良い本がありましたら、問い合わせフォームから教えていただけるとうれしいです。
そして、クラフトビール東京も以下の2冊の出版に協力しました。見ていただけると幸いです。
ここまでご覧いただき、ありがとうございました。
2014年8月8日